D.I.R. "Doing It Right-理にかなったことを正しく行う": それを実現するには、明確な機能目的をもつ器材を、合理的に組み合わせて使用しなければなりません。これがDIR器材コンフィグレーションです。DIRダイビングの器材は、それぞれに厳しい条件を満たすことが求められます。
一部のコンポーネントを交換、あるいは追加するだけで、そのときどきのダイビング環境、ダイビング目的に最適なダイビングシステムに変換できる、これがDIRの考える優れた器材コンフィグレーションです。そしてバディやチームメンバーが同じコンフィグレーションにすることで、トラブルの多くを回避でき、解決できる、というのがDIRの考え方です。
DIRダイビング器材の構成と必要条件:
1. マスク: 水の抵抗が小さく、マスククリアが容易な小容量なもの。

2. メインレギュレーター: ガス切れなどのトラブル時にも、信頼して使える高品質のレギュレーターであること。

3. ショートホース:バックアップレギュレーターのホースは、手が届きやすく、しかも長すぎないものを使用する。長すぎるとたわんで水中抵抗が増すので、通常22(56cm)または24インチ(61cm)の長さのものを使用する。
4. バックアップレギュレーター: バディやチームメンバーの器材故障、またはガス切れの時には、ロングホースレギュレーターを渡し、自分はショートホースのバックアップレギュレーターを使う。信頼できる品質のものであること。
5. ロングホース:浅いオープンウォーター・ダイビングでは必ずしも必要ではないかもしれないが、大深度潜水や閉鎖環境でのダイビングでは必須である。ロングホース(5フィート~7フィート/152cm~213cm)は、ガス切れ時のバディブリージングがはるかに容易になるので、すべてのダイビングで使用することが望ましい。ダブルタンクに使用する場合、ロングホースのメインレギュレーターは右側のタンクバルブにセットする。



6. バックアップライト:水の抵抗を減らし、すぐに手が届く肩ストラップに装着する。



7. グッドマンハンドルのライトヘッド: グッドマンハンドルを使用すると手の動きを妨げず、集束されたライトビームを自在にコントロールできる。

8. 保温防護スーツ: 機能性と快適性が両立するスーツを使用する。
9. クロッチ(股)ストラップ: スクーバ器材を安定させ体に完璧にフィットさせるために使用する。ストラップには前後2個のDリングが取り付けられ、前部のDリングは水中スクーターの牽引用に、後方のDリング(バックプレート側)は、プライマリーリールなど追加のアクセサリーをクリップして使用する。
10. フード: 水温に合わせて、または頭部を保護する必要のある環境で着用する。
11. マスクストラップ: 切れにくい素材、外れにくいデザインのもの。
12. ネックレス: すぐにバックアップレギュレーターに手が届き、定まった位置に固定するために使用する。
13. 蛇腹ホース: パワーインフレーターの操作を妨げない長さで、どのような姿勢でも排気できること。緊急時にドライスーツへの吸気可能な長さで、簡単に何かに引っかかったりせず、また水の抵抗の少ない長さのもの。

14. パワーインフレーターホース: BCの蛇腹ホースの操作を妨げない長さで、同時に余分な長さで水中抵抗が増さないもの。
15. Dリング: 胸の位置のDリングは2個までとし、クリップしたものによる水中抵抗を受けにくい位置を選ぶ。また左腰には残圧計をクリップするためのDリングを付ける。
16. 残圧計ホース: 24インチ(61cm)の長さのものを使用する。この長さは、左腰のDリングから残圧計を外し、楽に残圧計を読むことができる長さであるが、たわんで抵抗が増さない長さである。

17. 残圧計: 高品質の真鍮製ケースで、数値が読みやすく、信頼性の高いものを使用する。


18. ナイフ: 手の届きやすい位置、つまり体の中心線近くのハーネスのウエストベルトに装着する。
19. ポケット: 抵抗を減らすため太腿の両外側につける。2つのポケットはウエットノート、ダイブテーブル、小さなガイドラインスプール、その他の必要な道具を入れる最適なサイズのもの。

20. タンクバルブ・ノブ: 破損しにくいソフトノブを使用する。バルブは完全に開放して使用する。
21. バルブ: ダイビング環境およびダイビング活動によって使い分ける。H型もしくはアイソレーターマニフォルドは、安全性が高く、融通性に富んだ非常に優れた機構である。
22. バーストディスク: 2重のディスク-破裂防止弁は、突発的な破裂を防げる。
23. BC: シングルタンクまたはダブルタンクでダイビングするために、必要な浮力に応じて選択する。全装備を装着した状態で、水面で十分な浮力があること。

24. シリンダー: ダイビング環境とダイビング活動に応じてサイズと素材を選択する。

25. ハーネス&バックプレート: シリンダーをBCおよびバックプレートに完全に固定でき、同時に抵抗を減らし、水中での行動能力を向上させる。
26. プライマリーライト: 腰に取り付けるキャニスター型のメインライト。環境によっては必須というわけではないが、ほとんどの環境で使用する価値がある。

27. リフト器材: オープンウォーターダイビングで使用する。リフトバッグ、ダイバーアラートマーカー、サーフェス・ラフトなどを状況に応じて使用する。ハルシオンのMCシステムには、ダイバーの流線型フォルムを損なわずに、これらのリフト器材類を収納するスペースが設けられている。
28. Pバルブ: 男性ダイバーが、長時間ダイビングを行うときの排尿装置。コンドームカテーテルを装着しチューブを通じて外部に排尿できる。
29. ボトムタイマー: 抵抗と拘束のリスクをなくすため、手首に取り付けられるもの。
30. 時計:安全停止および減圧停止のタイミングが計れるようストップウォッチ機能のあるもの。手首に装着して使用する。
31. コンパス: 水中抵抗の少ないデザインのもの。手首に装着する。
32. フィン: 壊れやすい素材のバックルや切れる可能性のある素材のストラッップを使用していないもの。必要に応じてより壊れにくいものに交換する。
33. プライマリーリールとスプール: ダイビング環境に応じて使用する。普段は、流線型フォルムを保ち、行動を妨げないように、クロッチストラップの後部Dリングにクリップする。スプール類は大腿のポケットに入れて携行する。


