ユニークなRB80システム
ハルシオン・リブリーザーの登場以前は、基本的には2タイプですが、、さまざまな構造のクローズドサーキット・リブリーザー(閉鎖回路=CCR)とセミクローズドサーキット・リブリーザー(半閉鎖回路=SCR)が市販されていました。CCRは、酸素と窒素、あるいは酸素とヘリウムなどのガスブレンドに、複雑なエレクトロニクス・システムが必要で、運用上のリスクを減らすには、支援チーム、日常的なトレーニング、高額なメンテナンスなどの、難しい条件をカバーしなければならず、現実的には軍用など高リスクの用途に限られています。
SCRは、呼気中のCO2を除去して、プレミックス呼吸ガスの能力を維持し、再利用する呼吸装置です。設計上SCRは、呼吸ガスの酸素分圧の設定を大幅に変えなければならないため、どうしても低酸素リスクがともないます。このようなSCRでは、ナイトロックスのようなプレミックス呼吸ガスのもつ、減圧面での利点を生かすことができないのです。

ハルシオン・リブリーザーは、ダイバーの呼吸スピードに応じて呼吸ガスを供給する、オンデマンド・システムを採用することで、一般のSCRに比べて、酸素レベルの変化が小さく、しかも酸素レベルの低下を感知できる設計になっています。呼吸回数が引き金になって、呼吸ガスは機械的に補給されます。呼吸ガスの酸素レベルの変化を抑えることで、そのダイビングで使用されるプレミックスガスの特性を、最大限に生かします。このハルシオンの“オンデマンド=応需式”ガス供給システムは、CCRのもつ欠点をカバーすると同時に、すべてのSCRを越える性能をSCRにもたらしました。
RB80では、ダイバーの呼吸に同調して、カウンターラングが働き、ガス補給バルブを作動させ、除去された分の呼吸ガスは回路にただちに補給されます。他の一般的なSCR(定流量タイプ)の場合、その構造上補給ガス切れが起きても、回路内のガス流量にはほとんど変化がないため、ダイバーはガス切れを感知できません。ハルシオン・リブリーザーでは、呼吸ガスがなくなりかけると、完全に途絶するまで、呼吸ガスの流量が少しずつ減っていくので、ダイバーはガス切れをはっきりと体感できます。ダイバーは、この“警告”信号にしたがって、バックアップ用のオープンサーキットに呼吸ガスを切り替えます。このバックアップシステムはリブリーザーのマウスピースに直接つながっており、ワンタッチで切り替えることができます。
ハルシオン独自の特許テクノロジーによって、典型的なSCR(定流量方式)に比べて、酸素レベルの変化幅が小さく抑えられていますが、広い深度域でのダイビングが可能です。 しかもオンデマンド機構は、“体感式アラーム”機能を兼ねていて、ガス切れや、ガス補給系統に不具合が起きたときに、はっきりと体感できる警告を出します。このハルシオンの特許“呼吸抵抗アラーム”機能はRB80リブリーザーの大きな特長です。
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