リブリーザー設計の歴史
酸素リブリーザー
酸素リブリーザーでは、ダイバーが代謝した酸素を、純酸素タンクが補給します。回路の中は純酸素ガスだけなので、酸素中毒を防ぐために、潜水深度は厳しく制限され、潜水前の酸素呼吸による窒素の洗いだし手順が不可欠です。このタイプのリブリーザーは軍隊などで現在でも広く使われていますが、使用上のリスクが高く、厳しいトレーニングが要求されます。
セミクローズド能動式(アクティブ)補給
能動式補給リブリーザーは定流量リブリーザーとしても知られています。このタイプのリブリーザーは、補給ガスを使い尽くすか、ダイバーがガス補給をストップするまでは、一定量のガスを補給し続けます。能動式補給には潜在的なリスクがあります。補給機構が故障する、あるいはゴミなどが詰まったといった理由で、ガス供給が途絶えると、警告なしにダイバーは低酸素症を起こす可能性があります。このトラブルは、混合呼吸ガスの大半を占める不活性ガスは代謝されないために、ダイバーが呼吸を続けても、回路の中のガスの総量はほとんど変化しないので、ガス補給がなくても回路内のガスは循環し続けます。その間もスクラバーはCO2を除去し続けるために炭酸ガス過剰の兆候が起きず、ダイバーは補給ガスの途絶に気づかぬままに、代謝によって酸素が減り続ける自分の呼気を、低酸素症が起きるまで再呼吸し続けることから起きます。また リブリーザーは、あらかじめ運動レベルを見積もって、流量を決めておく必要があります。 予想より激しい運動をしたときには、呼吸ガスの酸素の実質的レベルは相対的に低下し、ときには危険なレベルにまで下がる可能性があります。例えばEAN50は普通で40%以下に低下し、ときには10%以下になる可能性があります。
セミクローズド受動式(パッシブ)補給
このリブリーザーを受動式(パッシブ)と言う理由は、ダイバーの呼吸量と深度によってガス補給がコントロールされるためです。言い換えれば、受動式補給リブリーザーは、呼吸によって陰圧が生じたときだけ、ガスを補給するということを意味します。このタイプのリブリーザーは、能動式補給リブリーザーよりも低酸素症を起こしにくいといえます。なにかの理由で補給機構が故障したときに、しだいに呼吸をしにくくさせることで、ダイバーに警告を与えます。ガス補給にトラブルが起きれば、呼吸パターンに変化が起き、すぐにはっきりとトラブルを体感できるので、ダイバーはガス補給を常時モニターする必要がありません。
完全クローズドシステム
クローズドサーキット・リブリーザーも、代謝に使われた分の酸素を、呼吸回路に補給するのですが、あらかじめ設定した酸素レベル(PO2)の維持をコントロールシステムが自動的に行います。クローズドサーキット・リブリーザー(CCR)では、普通2系統の補給ボトルからのガスをミックスして呼吸します。1つのボトルは純酸素、他のボトルには希釈用ガスが充填されます。浮上時を除けば回路内のガスは排出されないので、CCRではダイバーが代謝した酸素だけを補給すれば、設定したPO2(酸素分圧)を維持できます。その意味ではクローズドサーキット・リブリーザーはセミクローズドサーキット・リブリーザーよりもガスの使用効率はよいのですが、ガスミックスのコントロールをエレクトロニクスシステムや酸素ガスセンサーに全面的に頼らなくてはなりません。ダイバーは、はるかに複雑なメカニズムに精通していること、難しい操作に習熟することが要求されます。








